中堅・幹部層が経営陣との対話やワークショップなどを通じて新たなことに挑戦し変革を生み出す。
そして2022年5月,隣地に部門・世代を超えた交流を通じて自身を高める場「KX-SQUARE」が開設。
社員同士が自発的に繋がり好奇心を刺激し合い,新たな自分を発見する。
ここからのページでは,この2つの“変革の場”をイベントやワークショップの事例とともに紹介する。
新たなリーダーシップに挑戦する
サードプレイス「KX-LAB」
施設が開設された場所には,かつて約60年間にわたり近隣社宅在住の子どもを育て,送り出してきた「鹿島児童館」があった。2019年に惜しまれつつも閉園が決まった後,当児童館はコンバージョンされ,歴史も引き継ぎながら,子どもを育む場から大人が育つ場へと変化を遂げた。
コンセプトは「気づき・学び・実践を通じた主体的な成長の場」。これからの当社を担う中堅・幹部層が切磋琢磨するための「気づき」のヒントが集められたホスピタリティ溢れるサードプレイス※に。エントランスの奥には多種多様な書籍が並ぶウッド調のラウンジとカフェテリアが広がり,非日常的ながらもリラックスできる空間の中でインスピレーションが刺激される。ラウンジ横のカンファレンスホールは往年,講堂として使用されていて,入るとどこか懐かしさをおぼえる。他の施設では味わうことのできない開放感に溢れた空間でプレゼンテーションやワークショップを行うことで,新たな発想が生み出されていく。
2階へ続く階段を上ると,段差と手摺の低さが,旧鹿島児童館の歴史を引き継いだことを実感させる。上階には,大画面を3面も備えたミーティングルームのほか,随所にコワーキングスペースが設けられ,インタラクティブな議論を深められる。
非日常的な空間における「気づき」「学び」「実践」が,これからの鹿島グループの成長・変革に繋がっていくことが期待されている。
※ファーストプレイスである自宅,セカンドプレイスのオフィスとは異なり,自分らしく過ごせる場所

カフェテリア

旧鹿島児童館の歴史を引き継ぐ
ステンドグラス
(ラウンジ)

カンファレンスホール
2階ミーティングルーム1
2階ミーティングルーム2

ライトアップされた中庭とテラス
自分自身の可能性を広げる
繋がりの場「KX-SQUARE」
KX-LABに隣接するこの施設は,ドーミー南長崎居住社員だけでなく,すべての社員が利用可能。部門や部署を超えた幅広い世代が様々な活動を通じて新たな可能性を発見する場として整備された。交流を促す施設にふさわしく,いずれも「CO」で始まる3つの区画で構成される。エントランスホール右手に位置するのはワークショップなどに適した多目的スペース「COLLABORATION」。自然光と緑を取り入れた明るい空間は開放的で,活発な対話が誘発される。対するエントランスホールの左手にはウッド調のサテライトオフィス「COWORKING」と懇親が可能なリラックススペース「COMFORT」が,テラスを横目に広がる。いつものオフィスから離れ,やわらかな雰囲気に包まれた空間に身を置いてみると自然と新たな発想が生まれそうだ。
KX-SQUAREが,部門や世代を超えて人々が集うサードプレイスとなること,そして様々な自主活動を通じて一人ひとりが視野を広げ,スキルアップを図ることで,お互いの可能性を高め合っていくことが期待されている。

COLLABORATION

COWORKING

COMFORT

人事部
企画グループ
グループ長
北野正一郎
photo: takuya omura
私は鹿島児童館閉館後の活用策を検討していた頃から6年以上,南長崎のプロジェクトに関わっています。故・鹿島昭一最高相談役の思いを受け止め,今後の人材開発における本質的課題からひも解きつつ検討した結果,この場所ならではの記憶や,鹿島が大切にしてきた「人道主義」などの価値観を受け継ぐことを基本とすること,次世代のリーダーが集まり,将来に向けて主体的に対話し,具体的に取り組める場を作ること,といった方向性が固まりました。
その後,米国ビジネススクールやコワーキングオフィスなどの視察を重ね,サードプレイスとしてリラックスでき,インタラクティブに利用できる場所にしよう,さらにホスピタリティ溢れるサービスも提供しようと,社内外の多様なメンバーとともに準備を進め,2020年秋にKX-LABの開設にこぎつけました。その1年半後には,隣接する新単身寮の1階に,社員なら誰でも利用できる交流施設兼サテライトオフィスとしてKX-SQUAREをオープンさせました。
VUCA※と言われる状況下,個人にも「人生100年」をいかに過ごすかが問われています。次代の鹿島を担うリーダーには,正解のない状況でも積極的かつ主体的に取り組む知的タフさとともに,若手に対する傾聴力といった高いコミュニケーション力が求められています。また,自分が変わり,職場を変えていくためには,環境変化に気づく感性も重要です。
コロナ禍を経て,少人数で頻度高く集まり,肩書や立場などの垣根を取り払った自由闊達な対話や議論ができる場の必要性が再認識されています。KX-LAB,KX-SQUAREともに,まだまだ運営も手探りですが,皆さんとともに,常に実験的精神で走り続けていきたいと考えています。是非,一緒に積極的に活用していきましょう。
※先行きが不透明で,将来の予測が困難な状態。
Volatility,Uncertainty,Complexity,Ambiguityの頭文字を取ったもの