[2017/01/06]
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全1420戸の大規模プロジェクト「勝どき ザ・タワー」竣工
1.3ヘクタールの市街地再開発事業を10年で完遂
鹿島(社長:押味至一)が特定業務代行者となり事業を進めてきた「勝どき五丁目地区第一種市街地再開発事業」(東京都中央区)が、2016年12月27日に竣工しました。
本事業は勝どき五丁目の国有地、都有地、マンションなどの民有地、約1.3ヘクタールを再開発し、地下2階、地上53階、1420戸の住戸を擁する大規模タワーマンション「勝どき ザ・タワー」をはじめ、公益施設、住宅、事務所など計3棟の建物を建設したもので、鹿島は特定業務代行者として、再開発組合事務局運営から設計、施工、マンション分譲まで一貫して担当しました。
勝どき ザ・タワー
事業の経緯
本事業は、2006年10月、敷地に隣接する環状2号線が高架方式に決まったことを受け、地元で再開発に向けた勉強会が発足してスタートしました。2007年9月に準備組合が設立され、選定競技により鹿島が事業協力者に選ばれ、2011年1月に鹿島は特定業務代行者となり、同年10月に再開発組合が設立されました。2013年9月に建設工事が本格的に着工、3年余の工事期間を経て、このたび竣工を迎えました。発起から10年で竣工に至ったことは、市街地再開発事業としては異例の早さと言えます。
「勝どき ザ・タワー」は、日照やプライバシーの確保など住宅としての基本性能を高めるため、各ウイングをずらすと共に長さを変えた「風車型トライスター」形状を採用しました。これにより建物幅がコンパクトになり、近隣への影響を軽減すると同時に、南向きや眺望の優れる住戸を多く配置できました。また制震構造には、世界初の「VDコアフレーム構法」を開発・適用しました。
VDコアフレーム構法
3つの建物を連結する部分の内周架構に、ブレース形式にて制震オイルダンパーを組み込み、3棟の建物全体で地震力を吸収する世界初の構造架構です。トライスター形状を高い安全性で支えるとともに、耐震要素を中央部に集約させることで、外周部のスパンの拡大、各棟の先端部の開放的で明るい居住空間を実現しました。
制震オイルダンパー「HiDAM」
VD(Viscous Damper)
地震時の力とダンパーの変形
鹿島は、大都市を中心にこれからも展開される市街地再開発事業に対し、街づくりの企画・計画段階から、再開発組合運営を通じた事業の具体化、実施設計・施工、保留床の取得・販売まで、ゼネコンならではの総合力をいかしつつ、取り組んで参ります。
「勝どき ザ・タワー」工事概要
工事場所 | : 東京都中央区勝どき五丁目 |
発注者 | : 勝どき五丁目地区市街地再開発組合 |
総合コンサルタント | : 都市ぷろ計画事務所 |
基本計画・工事監理 | : 佐藤総合計画 |
基本設計 | : 佐藤総合計画、鹿島建設建築設計本部 |
実施設計 | : 鹿島建設建築設計本部 |
施工 | : 鹿島建設 |
規模 | : 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造(制震構造:VDコアフレーム構造) |
地下2階、地上53階、塔屋1階、延床面積 161,623m2 | |
総戸数 | : 1,420戸(地権者住戸102戸含む) |
工期 | : 2013年9月~2016年12月 |
参加組合員 | : 鹿島建設、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、住友商事、野村不動産 |
プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。