KAJIMA20250326Kboard「設楽ダム本体工事」が着工 昨年11月23日,当社JVが施工を担当する「設楽ダム本体工事」(愛知県北設楽郡設楽町)の着工式が行われた。式典には発注者である国土交通省関係者,来賓,工事関係者ら約130名が出席し,本体着工を祝った。 設楽ダムは,愛知県の東部を流れ三河湾に注ぐ一級河川,豊川の河口から約70km上流に建設される多目的ダムで,洪水調節,流水の正常な機能の維持,かんがい,水道用水および農業用水の供給を行う。堤高129m,堤頂長360m,堤体積130万m3の重力式コンクリートダムで,総貯水容量は9,800万m3。現在,堤体の基礎掘削工事を実施しており,2027年に堤体のコンクリート打設を開始し,2034年度内の竣工を予定している。 本工事では,当社がこれまでダム工事で培ってきた,建設機械の自動運転を核とした自動化施工システム「A4CSEL®」を導入し,安全かつ効率的に工事を進めるほか,奥三河総合センターで行われた鍬入れの様子(右から3人目が風間副社長)子設楽ダムの完成予想図外観イメージ社内外との交流を促す場づくり浜松町駅に直結するオフィスエントランス子 昨年12月11日,「日本ゼオン川崎地区合同棟等建設工事」(川崎市川崎区)の起工式が現地で行われ,事業・工事関係者が参列し,工事の安全を祈願した。 この計画は,自動車用タイヤ向けの合成ゴムや高機能樹脂の製造・開発などを行う日本ゼオンが,川崎臨海部に立地する「川崎工場」と「総合開発センター」の敷地内に,社内外に開かれた新たな共創イノベーション施設を建設するもの。首都圏に位置する両事業所の立地優位性を活かし,世界中の顧客やパートナー企業と共創する空間を提供,同社が保有するコアテクノロジーとの融合を図ることで,新製品の開発を加速させる。本施設を起点にこの地が同社のイノ「日本ゼオン川崎地区合同棟等建設工事」が着工ベーション発信の中心となり,川崎工場が「研究開発型工場」として飛躍することを目指す。 本施設は工場の心臓部である中央コントロール室,先端素材の研究室,同社最大規模の顧客共創オープンラボなどが同じ建物内に共存するだけではなく,工場と研究所の社員が同じフロアで執務することで,「集える場所」「偶発的な出会い」を実現するボーダレスな空間となる。社員が誇りを持ち働きた日本ゼオン川崎地区合同棟等建設工事場所:川崎市川崎区発注者:日本ゼオン設計:双星設計用途:事務所,研究所規模:S造 8F 延べ24,647m2工期:2024年12月∼2026年秋(横浜支店施工)くなる場づくりが設計に反映された舞台から,新たな発想の交流で生み出される技術と製品が,世界に向けて次々と発信されていくことが期待されている。 完成は2026年秋の予定。遠隔臨場やドローンによる測量などのICTも積極的に適用して建設DXを推進する。また,当社が開発したCO2吸収コンクリートの活用を検討中で,環境にも配慮した施工を行う。 豊川流域はこれまでに何度も洪水や渇水被害が発生してきた。流域の人々の安全な暮らしを守るため,また地域の発展のために,一日も早い完成が期待されている。

27KAJIMA202503【優秀論文賞】「トンネル覆工コンクリートの全自動打設システム」松本修治,手塚康成,坂井吾郎 昨年11月20日,当社JVが施工中の「成瀬ダム堤体打設工事」(秋田県雄勝郡東成瀬村)においてCSG※打設完了式が挙行された。発注者である国土交通省をはじめ,来賓や地元・工事関係者らが多数参列し,約430万m3におよぶCSGの打設完了を祝った。 式典では,当社JV担当者の打設合図により,ダンプトラックが入場,最終のCSGを投入し,ブルドーザが敷均しを行った。これまでに開催した見学会などの参加者がメッセージをしたためたメモリアルストーンも一緒に埋められ,堤体の一部となった。最後は,東成瀬村の谷「成瀬ダム堤体打設工事」CSG打設完了藤登副村長の発声で万歳三唱が行われた。 成瀬ダムは,完成すると国内最大級の台形CSGダムとなる。冬期は豪雪で施工ができない厳しい条件の中,「A4CSEL®」を用いて堤体打設を行い,最盛期には3機種14台の自動化建設機械が連携して施工を行った。2022年10月に従来の月間打設量記録の約2倍となる27.1万m3を打設し,62年ぶりに月間打設量の日本記録を更新。2023年5月には28.1万m3を達成し,さらに記録をのばした。受賞者による記念撮影※現地発生材(石や砂れき)とセメント,水を混合してつくる材料右岸側堤体上に設けられた式典会場。囲み写真は「最終CSG投入!」と合図を出す当社JV担当者 昨年11月27・28日の2日間にわたり,日本建設機械施工協会(JCMA)主催の「令和6年度建設施工と建設機械シンポジウム」が機械振興会館(東京都港区)で開催された。 このシンポジウムは「建設施工と建設機械」に関する技術の向上を目的に,技術開発と研究成果の発表の場として1975年から実施されており,今回が節目となる50回目の開催となった。論文発表は,「災害,防災,復旧・復興」「生「建設施工と建設機械シンポジウム」で優秀論文賞2編,論文賞1編受賞産性の向上,働き方改革」「環境対策,カーボンニュートラル」「安全対策,事故防止」「維持・管理・補修」「建設ロボット」「その他建設改革に資する技術や取り組み」の7分野に分けて行われ,発表された34編の中から優秀論文賞2編に両方とも当社の論文が輝き,論文賞にも1編選定された。「御殿場管内東野地区のり面災害復旧工事」にNEXCO中日本から表彰状 当社が施工した「東名高速道路御殿場管内東野地区のり面災害復旧工事」に対し,発注者である中日本高速道路(NEXCO中日本)東京支社長から表彰状が贈られた。 2021年7月3日に関東・東海 2020年6月のCSG初打設から4年半の月日を経て,堤体CSG打設が完了。今後は,堤体上部の保護コンクリートの打設やゲートな地区に降った大雨により東名高速道路沼津IC∼裾野IC間でのり面が崩落し,上り全2車線が通行止めとなった。崩落規模は延長約40m,土量約2,000m3で,高速道路に約600m3の土砂が流出した。当社は,翌日から応急復旧工事を開始し,6日後に1車線が開通,8月27日には2車線の通行が可能となった。 今回の工事は,その後の本復旧工事として,崩壊したのり面のどの付帯設備の工事が行われ,2026年の冬から試験湛水を実施予定となっている。関係者による記念撮影。(前列左から時計回りに)NEXCO中日本東京支社大川了副支社長,当社横浜支店加地修現場所長(当時),同支店樫内雅章副支店長,桐生横浜支店長子恒久的安定を図る目的で行われ,2021年10月に着手,2024年2月に無事完了した。本線規制を実施し施工を行う当初計画に対し,当社は隣接するNEXCO中日本の用地を利用した施工計画を提案。現場に隣接する廃棄物最終処分場と協議の上,処分場から作業ヤードへの進入を可能とし,当初予定していた車線規制回数の大幅な削減を行ったことが高く評価された。「建設現場におけるマニピュレータ型鉄骨溶接ロボットの開発」水谷亮,横山太郎,菊地望【論文賞】「CSGダムにおける自動ダンプトラックを用いた材料運搬システム」石川貴大,髙木優,服部良彦,福原正晃,矢冨孝治,伊勢卓矢

KAJIMA20250328 当社技術研究所の立体音響プロジェクトチームが,日本オーディオ協会の2024年度「音の匠」に選出され,昨年12月6日の「音の日」にあわせて顕彰式が行われた。 この賞は,音・音楽・オーディオなどの分野で卓越した能力を持ち,音を通じて文化創造や社会貢献を行った個人や団体を称えるもの。 「OPSODIS®※」は,右耳と左耳それぞれに聞かせたい音を混ぜることなく直接届けられる。この立体音響技術を搭載したスピーカー 昨年12月4∼11日,全国水土里ネット(全国土地改良事業団体連合会)と都道府県水土里ネット(都道府県土地改良事業団体連合会)主催の「未来へつなごう!ふるさとの水土里子ども絵画展2024」が東京都美術館(東京都台東区)で開催された。 当社が協賛するこの絵画展は,小学生以下を対象とした絵画コンクールで,絵を描くことを通じて,子どもたちに田んぼや水,農業・ 企業メセナ協議会主催の「メセナアワード2024」贈呈式が,昨年11月26日にスパイラルホール(東京都港区)で行われ,(公財)鹿島美術財団(理事長:鹿島公子)が優秀賞を受賞した。 この賞は,企業や企業財団などの優れた芸術・文化振興による社会創造「OPSODIS」チームが2024年度「音の匠」に選出!「未来へつなごう!ふるさとの水土里子ども絵画展2024」に協賛(公財)鹿島美術財団が「メセナアワード2024」優秀賞を受賞「OPSODIS1」は,没入感×臨場感が合体した新感覚3Dサラウンドを生み出す。クラウドファンディングによる発売開始後,驚異の5億円を突破し,今もなお大きな反響を呼んでいる。 本賞では,「OPSODIS」をホール設計の事前音響シミュレーション農村の重要性に気付いてもらい,この財産を次世代へと引き継いでいくことを目的に開催されている。今回で25回目となる絵画展には3,068点の応募があり,その中から入賞32点,地域団体賞53点,入選146点,佳作170点が選出された。 当社協賛の「KAJIMA100年のみどり賞」(入賞)は千葉県東金市立鴇嶺小学校6年本一希さんの作品に贈呈,「田んぼの豊か活動を表彰するものとして1991年に創設。34回目を迎えた今回は全国175件の活動から,メセナ大賞と5件の優秀賞が選ばれた。 受賞した同財団の「ボストン美術館日本美術総合調査・図録・派遣研究者へのオーラルアーカイブ」は,明治期に海外へ渡った日本美術品テレビ朝日「アメトーーク!」でも紹介された立体音響スピーカー「OPSODIS1」が好評発売中!KAJIMA100年のみどり賞 本一希さん「300mの水路橋」優秀賞を受賞した(公財)鹿島美術財団審査の様子※立体音響理論「OptimalSourceDistribution(最適音源配置)」。当社と英国サウサンプトン大学にて共同開発した立体音響技術だけではなく,業界の垣根を越えて民生用オーディオ機器に応用したこと,また,建設業界で開発された技術がオーディオ業界にも大いに影響を与えたことが評価され,今回の受賞に至った。顕彰式に参列した当社技術研究所立体音響プロジェクトチーム村松繁紀担当(中央)と安藤達也担当(右から2番目)開発した小型スピーカー「OPSODIS1」(Blackモデル)のうち,ボストン美術館所有の日本美術品の共同調査や図録の刊行を行い,口述記録であるオーラルアーカイブを公開したもの。 学術専門性の高い調査研究と公開により,日本美術界の歴史を捉え,後世に残る記録として貢献していることなどが高く評価された。ボストン美術館日本美術総合調査図録な実りを支える水路橋を,橋のサビまで丁寧に描きながら,まっすぐにとらえた見ごたえのある作品」と賞賛した。

   BOOKS29KAJIMA202503 当社JVが施工を担当した「北陸新幹線敦賀駅」が,鉄道建築協会賞の作品部門で最優秀協会賞を受賞した。鉄道建築協会が主催するこの賞は,鉄道建築におけるデザインおよび技術の向上に貢献したと認められる建築作品ならびに論文業績に対して贈呈される。 北陸新幹線敦賀駅は「空にうかぶ∼自然に囲まれ,港を望む駅∼」をコンセプトに,外観・駅空間がデザインされているとともに,都市間「北陸新幹線敦賀駅」が鉄道建築協会賞で最優秀協会賞を受賞輸送の中継的な役割になる乗換駅として果たすべき機能を高い次元で実現している点などが評価され,応募作品73点の中で最高の栄誉に輝いた。当社では「北陸新幹線富山駅」以来,10年ぶりの快挙となった。 このほか,当社JVが施工した「東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅」が入選,当社設計・当社JV施工の「新高松駅ビル『TAKAMATSUORNE』」が佳作を受賞した。2025年度の技術士試験受験者必携の2冊お問合せ鹿島出版会tel:03-6264-2301 毎年好評を頂いている技術士試験対策本の新刊,[建設部門]と[上下水道部門]の2025(令和7)年度版試験対策問題集が発売されました。 過去の出題傾向を分析し,2025年度の出題を予想,過去問題と予想問題の解答例を豊富に掲載しています。必須科目の論文作成に役立つキーワード体系表は,新たに加わった用語を含めカテゴリー別に掲載。論文作成に役立つ用語を短時間で理解できます。 『[建設部門]傾向と対策』では,解答例に至る思考プロセス図を掲載。また必須科目に加え,全11科目の過去5年間の記述式問題の傾向と対策を解説します。 『[上下水道部門]傾向と対策』では,第2次試験に導入された記述式試験についても予想問題と論文解答例を掲載しています。受験を考えている方は,お早めにお求めください!最優秀賞を受賞した関係者。左から,北陸支店村松亮富山営業所長,同支店横田光司所長,営業本部伊藤健次営業部長各チームを審査する池坊専好次期家元優勝した岐阜県立岐阜商業高等学校の皆さん 昨年11月17日,「Ikenobo花の甲子園2024」全国大会が華道家元池坊(京都市中京区)で開催され,当社は今大会から特別協賛者として,高校生にエールを送った。 同大会は3人1チームとなり,会場でいけばな作品を制作する公開コンクール。日本の伝統文化・いけばなへの学びを誇りに思ってもらうことを目的に2009年から毎年開催されている。 大会には,各地区大会に参加した136チームから選ばれた代表13チームが出場した。今大会テー「Ikenobo花の甲子園2024」に協賛マ「青春」のもと,出場チームは花ばさみをバトンに1人10分ずつのリレー形式で,当日発表された大会指定花材をいけ込んだ。その後,作品に込めた想いや工夫についてプレゼンを行い,当社の茅野関西支店長を含む審査員らが各チームの作品を鑑賞,高校生の熱心な説明に耳を傾けた。なお,審査の結果,岐阜県立岐阜商業高等学校が2年連続で優勝した。 当社は,今後も伝統文化への支援を通じて未来を担う若い世代を応援していく。KAJIMACONCRETEBASEを視察する社外取締役 昨年12月2日,当社の社外取締役である齋藤聖美取締役,鈴木取締役,斎藤保取締役,飯島取締役が,当社技術研究所西調布実験場(東京都調布市)を視察した。社外取締役が本施設を視察するのは今回が初めてとなる。 最初に技術研究所全体を紹介する動画を視聴した後,各施設へ移動し,CO2吸収コンクリートなどのコンクリート技術を発信するKAJIMACONCRETEBASEや振動実験棟,構造実験棟などを視察。その後,体感用3次元振社外取締役が当社技術研究所を視察動台「トライデッカー®」や英国サウサンプトン大学と共同開発した立体音響スピーカー「OPSODIS®」の体験を行った。また,本施設以外で研究所機能を有するTheGEAR(シンガポール)や葉山水域環境実験場(神奈川県三浦郡葉山町)の研究員とオンラインによる闊達な意見交換を実施した。 視察後は,当社保有技術に関する広報活動の重要性,最先端の環境関連技術,海外拠点の活動状況などについて討議が行われ,技術研究所への高い期待が示された。『2025年度技術士試験[建設部門]傾向と対策』CEネットワーク編菊判・268頁,2,860円(税込)『2025年度技術士試験[上下水道部門]傾向と対策』CEネットワーク編菊判・256頁,2,860円(税込)